平和構想学習会のレジュメ集です |
平和構想学習会のお知らせの記録 |
平和構想学習会の一般向けのお知らせ
本学習会はホウネット有志が立ち上げました。
ホウネットは正式名「暮しと法律を結ぶホウネット」で、名古屋北法律事務所の友の会です。弁護士と法律事務所を身近に感じてもらい、市民の暮らしの中に法律の力を生かすことを目的とした会です。子ども食堂、学習支援、憲法運動、各種の趣味の会などにも取り組んでいます。
くらし支える相談センターは北法律事務所とホウネットが運営しています。暮しの困りごとに電話で相談を受けています。専門家と連携して解決を目指しています。
2017年7月31日のお知らせ
今や政権の危機を迎えている安倍首相は、北朝鮮のミサイル実験などに対する日本国民の反発に、支持回復の望みを託しているのではないでしょうか。日本の戦後の歩みを踏まえて、平和をどのように形成していくかというオルタナティヴを世論に提起していくことが、そのような政治状況の中で極めて重要です。それのみならず、改憲問題を含めて中長期的にも重視していくべき課題です。そこで以下のように学習会を企画しました。できれば毎月開催して年内にテキストを読み終えたいと思っています。
◎平和構想学習会 第1回
日時 2017年8月5日(土) 14時から17時(予定)
会場 くらし支える相談センター(第5水光ビル7階:名古屋北法律事務所入居ビル)
名古屋市北区平安2-1-10 地下鉄平安通駅 4・5番出口すぐ
テキスト 渡辺治他編『日米安保と戦争法に代わる選択肢 憲法を実現する平和の構想』(大月書店、2016年)
第1回では以下を読みます。
序章「安倍政権による戦争法強行と対抗構想」(渡辺治)
第1章「安保体制と改憲をめぐる攻防の歴史――戦争法に至る道」(和田進)
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2017年9月2日のお知らせ
平和をめぐる情勢について
北朝鮮のミサイルが日本の上空を通過して大騒ぎになっています。北朝鮮の暴挙を糾弾するのは当然です。しかし政府が先頭に立ってマスコミを総動員して「堅固な建物に避難せよ」などと大真面目に言っているのを見ると恐ろしくなります。B29に空襲されるような状態で竹やり訓練をしているのとどこが違うのか。
ヒトラーを好む某国の副首相がいますが、ナチスの高官ヘルマン・ゲーリングはこう語っていました。
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もちろん、普通の人々は戦争を望まない……しかし、政策を決定するのは最終的にはその国の指導者であるのだから、民主政治であろうが、ファシスト独裁であろうが、議会制であろうが、共産主義独裁であろうが、国民を戦争に引きずり込むのは常にきわめて単純だ……そして簡単なことだ。国民には攻撃されつつあると言い、平和主義者を愛国心に欠けていると非難し、国家を危険にさらしていると主張する以外には、何もする必要がない。この方法はどんな国家についても等しく有効だ。
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そうして、まともなことが言えない空気を許したら終わりです。
小泉内閣の内閣官房副長官補であった柳沢協二氏は「北朝鮮が日本を攻撃する『意図』は何か。それは日本に米軍基地があり、そこから戦闘機が飛んでくることです。在日米軍の存在が、北朝鮮にとっての攻撃の動機なのです」(「朝日」8月22日付)と言っています。かつての政府高官さえ日安保体制に疑問を呈しているのです。この記事は必読です。
何が起こっても問題を根本から捉えていることが重要です。ホウネット有志で平和構想学習会(仮称)を立ち上げ、8月5日に第1回を行いました。第2回を10月11日(水)18時30分から「くらし支える相談センター」で行ないます。ぜひ予定をあけておいてください。(→実際には12月4日に延期になった)
第1回はテキストの序章と第1章を読みました。第2回は第2章を予定しています。テキストを読んでいない人も参加は可です。
テキスト
渡辺治・福祉国家構想研究会編『日米安保と戦争法に代わる選択肢 憲法を実現する平和の構想』、大月書店、2016年刊行
目次
序章 安倍政権による戦争法強行と対抗構想(渡辺治)
第T部 攻防の歴史と現状
第1章 安保体制と改憲をめぐる攻防の歴史――戦争法に至る道(和田進)
第2章 戦争法がもたらす軍事大国化の新段階(小澤隆一)
第3章 安倍政権はなぜ明文改憲に固執するのか(三宅裕一郎)
補論 日本の平和のためには憲法改正が必要なのか?――新九条論批判(渡辺治)
第U部 安保・平和構想をめぐる論点
第4章 安保のない日本をめざす運動と構想の経験(渡辺治)
第5章 憲法学者の平和構想の展開と変貌(清水雅彦)
第6章 「リベラル」派との共同のために――その外交・安保構想の批判的検討(梶原渉)
第V部 対抗構想
第7章 安保と戦争法に代わる日本の選択肢――安保条約、自衛隊、憲法の今後をめぐる対話(渡辺治)
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2017年11月17日のお知らせ
ホウネット有志で平和構想学習会(仮称)を立ち上げ、8月5日に第1回を行いました。第2回を12月4日(月)午後6時30分から「くらし支える相談センター」で行ないます。ぜひ予定をあけておいてください。
第1回はテキストの序章と第1章を読みました。第2回は第2章を予定しています。テキストを読んでいない人もウエルカムです。
第2章は戦争法がテーマです。2015年に歴史的な戦争法反対闘争が闘われ、そこでのマスコミ報道などを通じて、皆さんも戦争法についての膨大な情報を受け取られたと思います。しかし戦争法の全体像をつかむのはなかなか難しかったとも思います。今、多くの断片的知識を思い起こして整理することが重要です。
現下の北朝鮮危機に際して、戦争法に基づく米軍の「武器等防護」を通じて日米の軍事協力が秘密裏に進行し、わが国が米国の先制攻撃(あるいは予防戦争)に巻き込まれる危険性が増しています。2015年の反対闘争を思い起こしながら、再度、戦争法の実像を捉え直しましょう。
北朝鮮問題をとらえて、安倍政権は「平和安全保障法制を整備しておいてよかった」などと主張しています。しかしまったく逆に、安保法を名乗る戦争法こそが日本の平和の危機を手繰り寄せるものであることをしっかりと訴えていくことが必要です。それがこの情勢下で、改憲阻止の3000万署名を推進する力にもなります。
そうした闘いによって、絶対に戦争を起こさせない世論を沸騰させ、好戦的なトランプと安倍を押しとどめることが喫緊の課題です。ぜひごいっしょに学びましょう。
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テキスト
渡辺治・福祉国家構想研究会編『日米安保と戦争法に代わる選択肢 憲法を実現する平和の構想』、大月書店、2016年刊行
以下は第2章の目次です。
第2章 戦争法がもたらす軍事大国化の新段階(小沢隆一)
1 この章のねらい
日米安保体制の新段階と戦争法
九条改憲の回避の意味
戦争法は平和をもたらすか
2 戦争法制定までの動き
(1)第二次安倍政権成立から閣議決定まで
(2)二〇一四年七月一日閣議決定
(3)一五年ガイドライン
3 戦争法の概要とその問題点
(1)集団的自衛権の行使容認
(2)「後方地域支援」から「後方支援」へ――自衛隊による支援の一挙拡大
(3)外国軍の武器等防護のための武器使用
(4)PKO法の適用対象、自衛隊の活動・業務の大幅拡大と武器使用の強化
(5)戦争法の法的問題点
(6)戦争法の実態的な問題点
4 「安全保障環境の変化」論は成り立つか
(1)戦争法違憲論の広がり
(2)南シナ海をめぐって
(3)「日米同盟強化=抑止力の向上=平和の実現」という三位一体
(4)北朝鮮の脅威をめぐって
5 結びにかえて
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2017年11月20日のお知らせ
先日お知らせしたように、平和構想学習会(仮称)の第2回を12月4日(月)午後6時30分から「くらし支える相談センター」で行ないます。
レジュメを添付しましたので、ご笑覧くだされば幸いです。できるだけテキストの内容に沿って作りました。戦争法の問題点がだいたい分わかるようになっていると思います。
テキストは、戦争と平和をめぐる下記の対立軸を基に、「現状をどのように見て」、「展望をどう作っていくか」を考える好個の内容となっています。北朝鮮問題のように、何か事が起これば「国難」を言い立てることで、安倍のような連中が選挙に勝てる、という状況を今後どう克服していくのか。それが重要な課題です。
<憲法 VS 安保条約・自衛隊>
<「軍事力によらない平和」VS「軍事力による平和」>
どうかお気軽にご参加ください。
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2017年12月3日のお知らせ
先日お知らせしたように、平和構想学習会(仮称)の第2回を12月4日(月)午後6時30分から「くらし支える相談センター」で行ないます。
レジュメを添付しました。「平和構想学習会2」はすでに11月20日にお送りしたものです。「平和構想学習会2補遺」は今回新たにお送りするもので、北朝鮮問題についての雑誌論文と新聞記事の紹介です。新聞記事の添付ファイルも付けました。
どうかお気軽にご参加ください。
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2018年1月9日のお知らせ
ホウネット有志による平和構想学習会の第3回を1月29日(月)18時30分から「くらし支える相談センター」で行ないます。
今回は、第3章「安倍政権はなぜ明文改憲に固執するのか(三宅裕一郎)」と補論「 日本の平和のためには憲法改正が必要なのか?――新九条論批判(渡辺治)」を基に話し合います。テキストを読んでいない人もウエルカムです。
レジュメを作成しましたので添付ファイルをご覧ください。できるだけテキストの内容にそって詳しく作りました。
「第3章」では、1990年代以降の解釈改憲と明文改憲に向けた策動とを振り返り、自民党の改憲案を検討しています。テキストは2016年刊行で、17年5月3日の安倍改憲提案(5.3安倍改憲提案)は出てきませんので、できれば学習会までに最近の論考を参考にレジュメの増補版を作成したいと思います。
「補論」は戦争法反対闘争の中で登場した「新9条論」を扱っています。「新9条論」は、憲法の平和主義を守るためには、個別的自衛権に限定した自衛隊を認める改憲によって、安倍のような解釈の暴走と現実の悪化とを許さないことが必要だ、という議論です。テキストは、その善意は分かるけれども、結局それは安倍改憲につながるものであることを解明して、徹底的に批判しています。その中で9条の意義が非常に鮮明にされています。
今回の学習会は、9条の意義とその果たしてきた役割を捉えることで、「5.3安倍改憲提案」を検討する基盤を固められると思います。そうして改憲阻止の3000万署名を推進したいと思います。ぜひ気楽にご参加ください。
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2018年1月25日のお知らせ
すでにお知らせしましたように、ホウネット有志による平和構想学習会の第3回を1月29日(月)18時30分から「くらし支える相談センター」で行ないます。
今回は、第3章「安倍政権はなぜ明文改憲に固執するのか(三宅裕一郎)」と補論「 日本の平和のためには憲法改正が必要なのか?――新九条論批判(渡辺治)」を基に話し合います。テキストを読んでいない人もウエルカムです。
1月9日にレジュメを送りましたが、今回、それに昨年5月3日の安倍首相による改憲提言に関する「補遺」を付け加えて増補版を作成しました。「補遺」では、5.3安倍改憲提言に対する批判的検討を扱っています。まず渡辺治氏が主に政治的文脈に即して分析し、次いで浦田一郎氏が9条加憲論を法的に詳しく検討しています。
9条の役割を考える参考に、アフガニスタンで灌漑・農業復興の活動をする中村哲氏の記事を添付します。
今回の学習会は、9条の意義とその果たしてきた役割を捉え、さらに5.3安倍改憲提言を検討します。ぜひ気楽にご参加ください。
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20018年3月5日のお知らせ
ホウネット有志による平和構想学習会の第4回を3月12日(月)18時30分から「くらし支える相談センター」で行ないます。
今回は、第4章「安保のない日本をめざす運動と構想の経験(渡辺治)」を基に話し合います。テキストを読んでいない人もウエルカムです。
レジュメを作成しましたので添付ファイルをご覧ください。できるだけテキストの内容にそって詳しく作りました。
安倍改憲を押し返すには、安保・戦争法に代わる対案を普及することが大切です。第4章では、1950年代から今日までの平和・政治革新の運動の経験と、そこでの対抗構想の形成を振り返り、今日に活かすべきものを学びます。
1970年代後半以降の政治革新の運動は様々な凹凸を経ながらも、困難さが増大していることはみなさん実感されていると思います。その原因について、紋切り型の議論で「納得」するのでなく、自分の頭で突き詰めて考え、現状を打開する運動に役立つ教訓を得ることが今求められています。
第4章の筆者である渡辺治氏の真骨頂は、活動家=研究者としてその探求を続けてきたことだと思います。第4章の内容は、おそらく多くの人にとって知らないことが多く、その新たな発見が今の活動を見直す刺激にもなるでしょう。ぜひお気軽に参加してください。
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2018年3月9日のお知らせ
平和構想学習会のレジュメを追加します。
北朝鮮情勢が動き出しました。行方に予断は許しませんが、日本でも対話促進の世論を強めることが重要です。今後の展開がどのようになろうとも、私たちにとっては、「戦争(戦勝)の論理」と「対話の論理」を見きわめ、情勢を見る指針を確立することが必要です。それは「なぜ対話しかないのか」を抑止力論の批判を通じて明らかにすることです。
(1)その点で参考になるのが、柳澤協二氏の議論です。添付ファイルの「朝日記事170822安保考・柳沢協二」は昨年の記事ですが、政権側の観点からの質問に対して、柳澤氏が快刀乱麻を断つように答えています。
(2A)「平和構想学習会4補遺」には柳澤氏の論文「米朝戦争の危機と日本の針路」のレジュメを作りました。3月12日(月)の平和構想学習会に参考資料として提出します。
(2B)なお同ファイルには拙文「朝鮮半島蔑視が日本人を不幸にする」を載せました。これは2月26日付で「文化書房ホームページ」に公表したもので、拙速に書いて放言に近い内容かもしれませんが、ご批判いただければ幸いです。
(3)「平和構想学習会5」はテキストである渡辺治・福祉国家構想研究会編『日米安保と戦争法に代わる選択肢 憲法を実現する平和の構想』の「第5章 憲法学者の平和構想の展開と変貌(清水雅彦)」のレジュメです。第5章は都合により、学習会では扱わないことにしましたが、参考のためラフなレジュメを作りました。
(4)「平和構想学習会4」は3月5日のメールですでにお送りしたものです。
3月12日(月)18時30分、「くらし支える相談センター」での平和構想学習会にご参加ください。
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2018年4月8日のお知らせ
ホウネット有志による平和構想学習会の第5回を4月21日(土)13時30分から「くらし支える相談センター」で行ないます。テキストは、渡辺治他編『日米安保と戦争法に代わる選択肢 憲法を実現する平和の構想』(大月書店、2016年)です。
今回は、第6章「『リベラル』派との共同のために その外交・安保構想の批判的検討(梶原渉)」を基に話し合います。テキストを読んでいない人もウエルカムです。
レジュメを作成しましたので添付ファイルをご覧ください。できるだけテキストの内容にそって詳しく作りました。
第6章で採り上げる「リベラル」派は、戦争法など安倍政権の路線には反対するが、安保条約と自衛隊は容認する立場の人々です。第6章では、安保廃棄派と「リベラル」派との共同を引き続き発展させる立場から、「リベラル」派の外交・安保構想を批判的に検討しています。
他に添付ファイルとして、9条の護憲・改憲に関する「朝日」と「赤旗」の記事を用意しました。「朝日」の一つは6人の知識人の意見で、もう一つは読者4人の意見です。6人の知識人の立場は様々ですが、きちんとした護憲派の論者は一人もいません。テキスト6章とも関連して、ぜひ読んで重要な論点を見出し、自分の意見を磨いてみるのも良いかもしれません。「赤旗」の記事は名大の愛敬浩二教授の見解で、問題の急所を衝いています。
私の考え方としては、一方で、憲法の理念である「武力によらない平和」に基づく一貫した平和論の構築に一切の妥協はなく、それは真理探究の一環だと思っています。ただしそれは多くの人々に分かってもらえる努力と不可分であり、そうすることは自分自身がより深く理解することと並行していると思います。
他方で、そうした理念を共有しない人々との間でも、(安倍政権における)9条改憲反対の一致点を広げる努力を柔軟に最大限続けることは政治上の至上命題です。
真理探究と政治的努力の双方において対話的姿勢が欠かせません。対話が大切だというのは無条件に正しいのですが、それに臨む姿勢はいくつかあり得ると思います。
たとえば、自分の立場をあいまいにするのでなく、よくつめて考えつつ、相手の言うことをきちんと聞くという姿勢です。簡単に流されるのはそもそも自分の考え方がはっきりしていない場合が多いのです。もちろん対話によって自分の見解が変化することが有意義な場合もあります。
対話と学びの努力を尽くしたうえでなお、一部の活動家だけが知っていればいい、ということにはなりません。そうした探求の成果をどう運動に返していくかは常に重要な課題です。
近日発送されるホウネットニュースに、3000万署名推進のチラシ「9条改憲NO! Q&A 大喜利」が同封されます。北法律事務所の弁護士が全員参加で、「深い内容を面白く」工夫しつくっています。ぜひ感想や意見を寄せ、学習会などに活用してください。
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2018年4月18日のお知らせ
ホウネット有志による平和構想学習会の第5回を4月21日(土)13時30分から「くらし支える相談センター」で行ないます。テキストは、渡辺治他編『日米安保と戦争法に代わる選択肢 憲法を実現する平和の構想』(大月書店、2016年)です。
今回は、第6章「『リベラル』派との共同のために その外交・安保構想の批判的検討(梶原渉)」を基に話し合います。テキストを読んでいない人もウエルカムです。
4月8日のメールで報告レジュメは送付しました。今日は「補遺」として、4月8日のメールに添付した「朝日」と「赤旗」記事の要約と感想メモをレジュメにしました。
なお長谷川一裕弁護士(名古屋北法律事務所)から特異な見解として紹介された、自由法曹団の松島暁氏の論稿「日本国憲法における自衛権−13条や立憲主義は自衛権を正当化できるか」を添付ファイルにして、これについてもレジュメの中で要約と感想を書いています。
また今回の学習会のテーマと直接関係はありませんが、志位共産党委員長の北朝鮮問題での「関係6ヵ国への要請」を添付しました。安倍首相への申し入れの記事と「赤旗」日曜版4月15日付の志位インタビューも重要なので含んでいます。
現在の内外情勢の中で、これは、「対話軽視の安倍をたたくという政治的立場ではなく、どうしたら外交的に前進できるかという建設的な提案をしています」(長谷川弁護士評)。安倍首相への申し入れの中では、北朝鮮のこの間の問題点を主に指摘しつつ、アメリカの問題にも言及しています。日曜版インタビューでは、「要請文」をつくるにあたっての留意点が述べられ、情勢についての見方と問題点の解明、さらにはそうした情勢に対応する現実的アプローチのあり方を説明しています。原則的で柔軟な外交・安全保障の把握方法と政策提起という点で大いに学ぶべきものと考えます。
直近の激動する内外情勢を背景に、テキスト第6章や最近の新聞紙上の様々な議論に接することで、多面的かつ発展的に議論を深化させたいと思います。
【送付資料(添付ファイル)の一覧】
**今回**
@「平和構想学習会6補遺」:4月8日のメールで送付した「朝日」「赤旗」記事などの要約と感想
A「201805五月集会特別報告」:自由法曹団・松島暁氏の意見
B「赤旗記事180407志位和夫・北朝鮮問題・6ヵ国への要請」:北朝鮮問題に対する志位和夫共産党委員長の要請文など
**4月8日のメール**
@「平和構想学習会6」:テキスト第6章のレジュメ
A「朝日記事180323松竹伸幸他憲法考」:3月23日付「朝日」記事、6人の知識人の意見
B「朝日記事180404改憲についての投書集」:4月4日付「朝日」記事、4人の読者の投書
C「180405愛敬浩二」:4月5日付「しんぶん赤旗」記事、憲法学者・愛敬浩二氏の意見
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2018年6月12日のお知らせ
ホウネット有志による平和構想学習会の第6回を6月18日(月)18時30分から「くらし支える相談センター」で行ないます。テキストは、渡辺治他編『日米安保と戦争法に代わる選択肢 憲法を実現する平和の構想』(大月書店、2016年)です。
今回は最終回で、第7章「安保と戦争法に代わる日本の選択肢 安保条約、自衛隊、憲法の今後をめぐる対話」(渡辺治)を基に話し合います。テキストを読んでいない人もウエルカムです。
レジュメを作成しましたので添付ファイルをご覧ください。できるだけテキストの内容にそって詳しく作りました。
第7章は渡辺治氏の執筆で、本書の最終章にして主要章です。戦争法の廃止から安保廃棄を経て自衛隊解消までの展望を大きく扱っています。
特に当面する戦争法廃止や沖縄の辺野古基地・普天間基地の問題については、その解決の困難性を直視しつつ打開の方向を打ち出しているのが重要です。単なる大ざっぱな理想論に終わるのでなく、現実的議論をきちんと提起していることは稀有であり、確信を与えるものでもあります。安倍改憲反対の運動の中でも平和論的展望が必要だという意味では、大いに参考になると思います。
蛇足ながら、付記として拙文「非武装平和主義について」を収録しました。こちらは大ざっぱな内容ですが、議論の一つの視点として提起してみました。
学習会への参加をお待ちしております。よろしくお願いいたします。
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2018年6月17日のお知らせ
6月12日のメールでもお知らせしましたが、ホウネット有志による平和構想学習会の第6回を6月18日(月)18時30分から「くらし支える相談センター」で行ないます。テキストは、渡辺治他編『日米安保と戦争法に代わる選択肢 憲法を実現する平和の構想』(大月書店、2016年)です。
前回のメールで、第7章「安保と戦争法に代わる日本の選択肢 安保条約、自衛隊、憲法の今後をめぐる対話」(渡辺治)のレジュメをお送りしました。今回の添付ファイルでは、補足として、昨年50周年を迎えたASEAN(東南アジア諸国連合)についてレポートしました。
日米安保条約を廃棄して米軍基地を撤去することは当面の課題ではありませんが、平和への将来展望を持つことは、今日の議論にも生きてきます。ASEANは軍事同盟に頼らず、紛争を平和的に対話で解決する努力を一貫して続けてきました。その経験は、日本と東北アジアの行く末にも確信を与えるものです。
懸案であった北朝鮮問題が解決に向けて動いているとき、ASEANに学びながら改めて日本と東アジアの平和への展望を考えるのは意義深いと思います。